PdMの最後の武器は「やらない決断」です。
PdMは“何を作るか”を決める仕事と思われがちですが、実は違います。
「何を作らないか」「どこで止めるか」を決めること、これこそが事業を守り、チームを勝たせます。
プロダクトの未来は、追加よりも削る勇気で決まります。
なぜ撤退線がPdMの武器なのか?
新しい施策、要望、アイデアは尽きません。しかし、プロダクトは有限です。
人的リソースも、時間も、ユーザーの注意も有限。
選択こそが戦略であり、撤退こそが価値を守る意思決定です。
私はこれまで、良いアイデアであっても「やらない」と決めて事業を伸ばしてきました。その共通点は一つ:
“攻めではなく、勝ち筋を守る決断”
ただ止めるのではありません。
「価値のループ」と「TTV」を基準に判断するのです。
撤退線の設計ステップ
① 価値指標を決める
撤退は感情で行いません。数字と行動で行います。
- 初回Aha率
- TTV(Time To Value)
- 翌日アクティブ率
例:Aha体験までのタッチポイント改善施策なら、以下を定義:
・初回完了率 ・初回導線のドロップポイント ・初動ユーザーの定性ログ
これがない施策は、始める前から失敗します。
関連:価値提供型PdMの思考法
② スコープ境界線を引く
「やる」「やらない」のフチを曖昧にしない。
今回の改善範囲 対象ユーザー 触らない領域
これをチームに共有した瞬間、意思決定の摩擦が消えます。
③ 時間で決める(スプリント撤退線)
最長でも2スプリント。この期間で仮説が「光るか」「光らないか」を判断。
光ったら磨く。光らなければ止める。
時間は最強のフィルターです。
④ 説明スクリプトを持つ
撤退はコミュニケーションの戦いです。私は以下の文脈で説明します:
「この施策は一定の学びを得ました。 一方、TTVに対するレバレッジが限定的です。 次の2週間は、導線の“価値密度”を高める投資に振ります。」
止めるのではなく、より勝つために集中すると言語化する。
関連:課題解決型PdMの基礎
撤退線テンプレ(そのまま使えます)
目的: _________ KPI: _________ 期間: _________(1–2スプリント) 対象ユーザー: _________ 触らない領域: _________ 仮説: _________ チェックポイント: _________ 撤退条件: _________
ここまで可視化できれば、止める判断は“痛み”ではなく進捗になります。
最後に:作れるPdMより、決められるPdMへ
作るのは楽しい。でも本当の成長は、やらない勇気から始まります。
あなたが止めた1つの施策が、チームの未来を守ります。
明日、ひとつだけでいい。
止める基準を言語化してください。
“アウトカムを出すPdM”へ──型と環境を揃えて先に進む
この記事のフレームは、私が現場で「TTV短縮」「Aha率改善」「社内評価向上」に効かせてきた型のごく一部です。
- 要件定義や検証が“なんとなく”進んでしまう
- 正しいと思うのに周囲が動いてくれない
- 成果を言語化できず評価につながらない
これら感じているなら、次の一歩は“環境を整えて自分を加速させること”です。
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