「生成AIに仕様書を書かせてみたが、当たり障りのない内容しか出てこない」
「結局、AIが書いたものを自分で大幅に修正している」
「ClaudeやChatGPTを使っても、エンジニアに渡せるレベルのPRDにならない」
業務効率化のために生成AIを導入したものの、ドキュメント作成においては期待した成果が出ていないPdMの方は多いのではないでしょうか。
断言します。AIが書くPRDの質が低いのは、AIの性能のせいではありません。
渡している「指示の型(テンプレート)」がないことが原因です。
今回は、生成AIを単なるチャットボットではなく「優秀なアシスタント」として使いこなし、実用レベルのPRDを爆速で生成させるための方法を解説します。
1. なぜAIの書くドキュメントは「浅い」のか
多くの人がやりがちな失敗は、AIに対して自然言語で「〇〇機能のPRDを書いて」と丸投げすることです。
しかし、生成AIは「確率的にありそうな文章」を繋げているに過ぎません。
明確な枠組みを与えない限り、AIは「一般的で、無難で、浅い」文章を生成します。
- コンテキスト不足: なぜその機能が必要なのか(Why)が伝わっていない。
- 制約の欠如: 何をしてはいけないか(Risk)が定義されていない。
- 完了条件の曖昧さ: エンジニアが知りたい「挙動の正解」が含まれていない。
これでは、エンジニアに「で、結局どう作るの?」と聞かれるドキュメントしか生まれません。
2. 「テンプレート」こそが最強のプロンプトである
AIに高品質なアウトプットを出させるコツは、複雑なプロンプトを覚えることではありません。
「埋めるべき項目(テンプレート)」を先にAIに提示することです。
私は普段、以下の手順でClaudeやChatGPTに指示を出しています。
- 枠を渡す: 「このフォーマット(PRDテンプレート)に沿って出力してください」と指示する。
- メモを渡す: 箇条書きの荒いメモでいいので、企画の意図を入力する。
- 生成させる: AIがテンプレートの空欄を、メモの内容で補完しながら埋めてくれる。
こうすることで、AIは「文章を考える」のではなく「枠を埋める」ことに集中するため、抜け漏れのない、かつ論理的なドキュメントが完成します。
3. AIに渡すべき「5つの必須項目」
では、どのようなテンプレートをAIに渡せばよいのでしょうか。
実務で使えるPRDには、最低限以下の5つの項目が必要です。
- (1) 背景と目的 (Context): ユーザーの課題と解決策の定義
- (2) ユーザーストーリー (User Story): 操作の流れ
- (3) 受入基準 (Acceptance Criteria): 正常系・異常系の挙動定義
- (4) データ要件 (Data): 取得・保存すべきデータ
- (5) KPI (Metrics): 成功を測る指標
この枠組みさえあれば、AIモデルがGPT-4oだろうとClaude 3.5 Sonnetだろうと、出力される品質は劇的に安定します。
「型」があれば、AIは最強の相棒になる
AI時代において、PdMの仕事は「ドキュメントを書くこと」から「ドキュメントの構成(型)を設計すること」にシフトしています。
質の高いテンプレートさえ手元にあれば、あなたは企画のコアとなる「Why」を考えるだけで良くなります。
あとはそのメモをAIに投げれば、面倒な清書や構成はすべてAIがやってくれます。
AIに振り回されるのではなく、AIを使いこなすための「型」を手に入れましょう。
【Notionテンプレート配布】AIへの指示出しにも使える「実務の型」セット
記事で解説した「PRDの必須項目」を網羅したテンプレートは、そのままAIへの指示(システムプロンプト)として利用可能です。
私が実務で使用している「PdM業務の完全テンプレートセット(Notion版)」をnoteで公開しました。
- [v] 要件定義書(PRD): AIに読み込ませれば、そのまま出力フォーマットとして機能します
- [v] KPI設計ツリー: 数値目標の因数分解を助けるシート
- [v] 施策優先度ボード: ICEスコアで優先度を機械的に決める型
- [v] リリース前チェックリスト: AIが見落としがちな細かい確認項目
「AIを使ってドキュメント作成を自動化したい」「手戻りをなくしたい」という方は、ぜひこの型を活用してください。
※Notionへの複製機能ですぐに使えます。
※AIへの入力フォーマットとしても最適化されています。


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