はじめに
PdMとして仕事を進めるうえで最も重要かつ最初に求められるのが「課題を正しく設定する力」です。よくある「ユーザー数を伸ばしたい」や「売上が下がっている」などの漠然とした問題に対して、解像度を上げた課題設定ができるかどうかで、打ち手の質が大きく変わります。
なぜ「課題設定」が重要なのか?
課題設定がずれていると、どんなに優れたUIを作っても、どんなに高速な開発ができても、成果につながりません。PdMの本質は“問題解決”です。そして解決の第一歩が、「本質的な問題は何か?」を見抜くことなのです。
よくある失敗例
たとえば、以下のようなケースがよくあります:
- ユーザーが「使いづらい」と言っている → UI改善に着手 → でも利用率は上がらない
- 売上が落ちている → 新規集客の施策を打つ → 実は継続率が課題だった
これは“課題”を正しく設定できていないために、打ち手がズレてしまった例です。
課題を正しく設定するステップ
- データを見る:まずは数値(KPI)に異常があるかを見る
- ユーザー行動を観察する:定性データで行動の裏にある理由を探る
- 仮説を立てる:「この行動には〇〇という不満があるのでは?」
- 構造でとらえる:問題の因果関係やボトルネックを整理する
このステップを丁寧に行うことで、「売上が下がった→なぜ?」を深掘りでき、根本的な要因に気づけます。
構造化フレームの活用
課題設定に慣れていないうちは、以下のようなフレームを活用すると効果的です。
- ユーザーストーリー:「誰が・どんな時に・何をしたいのに・なぜ困っているか?」
- 課題・仮説・要件フレーム:課題 → 仮説 → 施策 → 結果指標
- 5Whys(なぜなぜ分析):本質的な原因にたどり着くまで「なぜ?」を繰り返す
実例:ECサイトでの課題設定
「カート放棄率が高い」という問題があったとします。
- 仮説A:配送日数が分かりにくい → UX改善
- 仮説B:決済方法が限られている → 決済手段追加
いきなりUI修正するのではなく、ヒートマップやユーザーインタビューで「なぜ放棄されているのか」を確認した結果、仮説Aが有力であれば、UI改善施策の優先度が上がります。
まとめ
PdMの仕事は「仕様書を書くこと」ではなく、「課題を正しく捉え、解決の方向性を提示すること」です。ユーザーの不満を深掘りし、構造化された課題に変換できれば、周囲の信頼も得られます。まずは今日から「その問題、本当に課題か?」と問いかける習慣をつけてみましょう。


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