結論:PdM(プロダクトマネージャー)は「価値の翻訳者」です。
ユーザーの言葉にならない不満や願望を、事業目標に接続し、さらにエンジニアやデザイナーが実装できる形に翻訳する。この「三者の橋渡し」がPdM最大の役割です。
海外と日本におけるPdM定義の違い
海外のPdMは「プロダクトのCEO」と呼ばれ、強い裁量と意思決定権を持つのが一般的です。一方で、日本企業のPdMは調整役に留まりやすく、戦略や意思決定よりも「関係各所の意見をまとめる人」になってしまうケースが少なくありません。
ただし市場環境の変化に伴い、日本でもPdMに「事業を動かす責任者としての役割」が強く求められつつあります。単なる調整ではなく、数字とユーザー体験の両面から価値を定義する存在へシフトが進んでいます。
なぜ「翻訳者」という言葉が適切か
PdMは、以下の3つの言語を翻訳する立場です。
- ユーザー価値の言語:「便利」「不安」「わかりづらい」など曖昧な表現
- ビジネス価値の言語:KPI・収益・ROI・市場シェアといった数字や目標
- 開発要件の言語:API設計・UI仕様・ストーリーポイントといった実装レベルの詳細
例えば「請求書作成がめんどくさい」というユーザーの声を「月次処理時間を◯%削減」という事業KPIに翻訳し、さらに「UIのプリセット項目追加」「CSV自動変換」といった要件に落とし込む。この一連の翻訳ができるのはPdMだけです。
具体例:価値翻訳の現場
例1:不動産SaaS
ユーザー:「物件登録が面倒」
翻訳①(ビジネス価値):入力作業の削減でTTV短縮→翌日活性率改善
翻訳②(開発要件):住所自動補完API+写真ドラッグ&ドロップ機能の実装
例2:ECサービス
ユーザー:「カートから離脱してしまう」
翻訳①(ビジネス価値):カート→購入のCVR向上で売上改善
翻訳②(開発要件):購入ボタンの固定配置+クーポン自動適用ロジック追加
このように「曖昧な声→数字→仕様」に変換する力が、PdMに期待される翻訳スキルです。
PdMに求められる期待値
日本企業でPdMに特に期待されるのは、以下の2つです。
- 事業責任者的視点:市場・収益・PLを意識し、プロダクトを事業として成長させる
- 巻き込み力:営業・CS・開発・経営層を横断して合意形成を進めるファシリテーション能力
PdMは「万能の天才」である必要はありません。ただし「三者をつなぐ翻訳者」としての視点を持つことで、プロダクトが事業成長の中心に立つことができます。
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FAQ
Q1:PdMは何を一番重視すべき?
A:ユーザーの曖昧な声を事業価値と仕様に翻訳する力です。三者の視点を往復できれば、方向を間違えません。
Q2:PdMとPMの違いは?
A:PMは進行管理や納期重視、PdMはユーザー価値や事業成長を軸に動きます。両者の役割を整理することが重要です。
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