結論:N1分析は「1人の声を深掘りして全体の改善仮説につなげる」手法です。
「母数が少なすぎる」と軽視されがちですが、解像度の高いインサイトは大規模な調査からは得られません。PdMはN1を起点に仮説を立て、定量で検証して施策に落とし込みます。
1. N1分析とは?
N1分析は「特定の1人のユーザー行動・体験を徹底的に追う」調査方法です。ログやインタビューを通して、その人が抱いた課題・感情・行動を詳細に掘り下げます。
・数値化しづらい課題を発見できる
・体験のストーリーをチームで共有できる
・施策の“種”を生み出す起点になる
2. N1分析の進め方
- 対象を選定: Aha到達率が高いが解約した人、逆に活性度が極端に高い人など
- ログ分析: どのタイミングで利用が続き/止まったかを確認
- インタビュー: 実体験を詳細に掘り下げ、「なぜその行動をしたか」を聞く
- 仮説化: “不安”や“安心”など感情を中心に課題を定義
- 定量検証: アンケートや利用率で他ユーザーに広がるかを確認
3. 実例:経理SaaSでのN1分析
事例:
あるユーザーは初回利用で「仕訳自動化」に感動したが、翌月利用をやめてしまった。インタビューで明らかになったのは「翌月も自動で動くか不安だった」という感情。
→ そこで「翌月処理が完了したら通知を出す」という施策を実装。結果、D30活性が改善。
N1で得られた「翌月不安」という気づきが、全体の改善に繋がった好例です。
4. よくある誤解
- N=1だから意味がない: 仮説生成フェーズではむしろ最も解像度が高い
- 事例を一般化しすぎる: すぐに全体結論にせず、定量で裏付けることが必須
- 声だけで終わる: 「施策翻訳」まで落とし込まなければ意味がない
5. PdMが使うときのポイント
・「異常値ユーザー」を狙って掘ると強いインサイトが得られる
・声をストーリーにまとめ、チーム共有する
・必ず定量検証まで回す
おすすめ参考リソース
N1分析の進め方や仮説検証の型を体系的に理解するには、以下の書籍も参考になります。
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FAQ
Q1:N1分析は何人やればいい?
A:1人から始めますが、異常値ユーザーを3〜5人追うとより再現性が見えてきます。
Q2:N1分析と定性調査の違いは?
A:N1は「特定の1人を徹底的に追う」のに対し、定性調査は「複数人から共通パターンを抽出する」ものです。
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