「信頼は“速さ”と“率直さ”でしか生まれません。」
PdMがチームを率いるとき、最初にぶつかる壁は「メンバーが本音を話さないこと」。
ここを越えられない限り、どんな優れた戦略も動きません。
心理的安全性は“優しさ”ではなく“率直さ”
心理的安全性を「仲良しチーム」と勘違いすると失敗します。
本来は、自分の意見を言っても否定されない・報復されない・評価が下がらないという状態のこと。
つまり、安心ではなく「対話の土台」です。
リーダーがやるべきは、安心を作ることではなく率直さを安全に話せる環境をデザインすることです。
実例:率直な対話を生むリーダーの行動
あるPdMチームで、開発速度の低下を議論する定例会がありました。
最初はエンジニアから発言が出ず、PdMが一方的に進行。
しかし次の3つを取り入れた途端、議論が“機能する場”に変わりました。
1. 冒頭で「意見の違いは歓迎。結論より仮説を出そう」と明言 2. 発言を遮らず、「なぜそう思う?」で返す 3. 会議後に「率直に話してくれて助かった」と個別にフィードバック
結果、2週間後の振り返りでは、エンジニアから改善案が自発的に出るようになり、リリースリードタイムも短縮。
信頼とは言葉ではなく、こうした行動の積み重ねからしか生まれません。
心理的安全性を仕組み化する
属人的な「優しさ」ではなく、仕組みとして安全性を担保する方法があります。
- 1on1テンプレート:「困っていること」「挑戦したいこと」を毎回聞く。
- ふりかえりフォーマット:Keep・Problem・Tryを固定化し、批判より事実。
- 感情ログ:MTGやSlackで感情を“名詞化”して共有(例:モヤモヤ/ワクワク)。
重要なのは、メンバーが「自分の感情を出してもチームが受け止めてくれる」と感じること。
これがチームの“空気の安全ライン”になります。
信頼構築で避けたい3つの落とし穴
- 全員の意見を聞こうとして、意思決定が遅くなる
- 優しさが“忖度”になり、問題が見えなくなる
- 「安全性」を理由に、挑戦が減る
PdMリーダーの仕事は、「言いやすさ」と「動きやすさ」のバランスを設計することです。
まとめ
心理的安全性は“目的”ではなく“手段”です。
目的は、チームが率直に議論し、より良い判断を下せること。
そのための第一歩は、リーダー自身が「正直な未完成さ」を見せることです。
完璧さではなく、人としての透明さが信頼の起点になります。


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