「机上の仮説だけでプロダクトを作るな」——これは私がPdMになって最初に叩き込まれた教訓です。
ある日、リリース直後の機能についてユーザーアンケートを行ったところ、予想とは真逆の反応が返ってきました。「便利そうだけど使いにくい」「手順が多くて途中でやめた」——数字だけを見ていたら気づけない本音でした。
なぜユーザーインタビューが重要なのか
データは「何が起きたか」を教えてくれますが、「なぜそうなったか」は語ってくれません。
ユーザーインタビューは、その「なぜ」に迫るための強力な手段です。
特に新規機能や改善の方向性を決める段階では、定性情報が意思決定の精度を大きく高めます。
インタビュー前の準備
成功するインタビューの鍵は、実は「事前準備」にあります。
- 目的を明確にする:機能改善の仮説検証なのか、新ニーズ発掘なのかをはっきりさせます。
- 対象ユーザーを選定:利用頻度・利用歴・属性などから、適した対象を選びます。
- 質問項目を設計:誘導しないオープンクエスチョンを中心に、事前に順番も決めます。
質問設計のコツ
「はい/いいえ」で終わる質問は避け、エピソードを引き出す質問を心がけます。
- 「この機能を最後に使ったのはいつですか?その時の状況を教えてください。」
- 「使っていて不便に感じた瞬間はどこでしたか?」
- 「もし魔法の杖があって何でも改善できるなら、何を変えますか?」
インタビュー中の姿勢
インタビューは「聞く8割・話す2割」が理想です。
相手の言葉を遮らず、沈黙も恐れない。ユーザーが思考を整理する時間を奪わないことが大切です。
また、回答の背景を掘り下げるために「それはなぜですか?」を自然に挟みます。
記録と分析
メモだけでなく録音や録画を行い、発言のニュアンスを残します(事前許可必須)。
インタビュー後は、発言をカテゴリごとに整理し、複数人の意見から共通点と差異を抽出します。
施策への落とし込み
分析結果は、必ずチームで共有します。
例えば「フォーム入力が面倒」という声が多ければ、UI改善チケットを起こし、次スプリントに組み込みます。
重要なのは、「聞きっぱなし」にしないこと。インタビューで得た知見は、必ずプロダクト改善のアクションに変換します。
実務での活用例
過去、私のチームでは新しい決済機能をリリースする前に5名のヘビーユーザーにインタビューを実施しました。その結果、UIの文言を一部変更するだけで導線が明確になり、リリース直後の利用率が想定比150%に跳ね上がったことがあります。
まとめ
ユーザーインタビューは、PdMにとって仮説を磨き、意思決定を強化するための武器です。
目的設定・質問設計・分析・施策反映までを一連の流れとして習慣化すれば、プロダクトの改善スピードは格段に上がります。
もし「インタビュー設計の具体例」をさらに深掘りしたい場合は、未経験PdMが最初に取り組むべき「ユーザー理解」とは?でチェックリストを公開しています。


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