結論:PdMの逆質問は「Aha→TTV→翌日活性」を起点に“価値の線”で聞くと、評価者の基準に一直線で刺さります。
最終面接の控室。「最後に質問は?」——手が止まったジュニアに、私はPdMのマネージャーとしてこう伝えます。「価値の線で聞こう」。Aha(初回価値)・TTV(価値到達時間)・翌日活性(D1)に結び、事業・運用・組織を立体で確かめれば、会話はすぐ“任せられるか”の判断に移ります。この記事は、面接でそのまま読める逆質問台本を50問に絞った実戦ガイドです。
意思決定と価値づくりの両輪はここが基礎です。課題解決型PdM 完全ガイド/価値提供型PdMの設計図で全体像がつながります。
1. まずは原則:逆質問は“価値の線”→“運用の型”→“合意の窓”の順で
面接の終盤は時間が短い。だからこそ、質問は「価値の線→運用の型→合意の窓」の順に並べます。価値の線で事業の物差しを合わせ、運用の型で現場の速さを確かめ、最後に意思決定の窓(変更窓や撤退基準)を確認。Aha/TTV/D1に接続して聞くと、評価者が日常使っている言語と直結し、会話が深く短く進みます。
要点は次の5つです。1) Aha/TTV/D1のどこを伸ばしたいのかを先に示す 2) 数字は相対差分で尋ねる 3) PRDやOKRなど実務の器に落とす 4) チームの合意の取り方(10分レビュー/変更窓)を聞く 5) 最後に自分の30-60-90案へつなぐ。面接官目線でも“任せられる”が判断しやすくなります。
具体例:私が評価者のとき、Aha/TTV/D1を軸に聞ける候補者は、翌日の稼働イメージがすぐ湧きます。
【逆質問の組み立てチェックリスト】
- 価値の線:Aha/TTV/D1のどこを見るかを宣言
- 指標の聞き方:相対差分(+◯pt / -◯%)で
- 運用の型:PRD一枚/10分レビュー/変更窓24h
- 合意:撤退基準とエスカレーションの窓
- クロージング:自分の30-60-90案に接続
まとめ:順番を決めると、限られた時間でも深く正確に刺さる。
2. 事業・価値仮説を掴む10問(Ahaの基礎を合わせる)
ここでは“誰にどんな初回価値を届けるか”を短時間で共有します。競合比較やKGI/KPIの高次な話より、Ahaの定義と対象セグメントを具体に聞く方が効果的です。差分の作り方(前後2週間の比較)に触れると、評価者はあなたの運用解像度を信頼します。
要点:1) Ahaの定義 2) new/既存の切り分け 3) 主要シナリオ 4) 直近の阻害要因 5) 証拠の取り方(スクショ/イベント最小)。
具体例:オンボーディング型の事業なら、「Aha=◯◯設定完了」が正かを先に確認します。
【Aha系の逆質問10】
1. Aha(初回価値)の定義は?誰のどの行動ですか。
2. new/既存でAhaは分けていますか。主要シナリオは?
3. 直近2週間でAha到達率はどう推移しましたか(相対差分)?
4. Ahaに至る阻害要因トップ3は何ですか。
5. Aha計測のイベントは最小で何と何ですか。
6. 定性の取り方は?頻度とフォーマットは決まっていますか。
7. Ahaの質を上げるためのトレードオフは何を許容しますか。
8. 競合比較よりも“自社のAha”に固有な強みはどこですか。
9. Aha改善がKGIに波及した最近の例はありますか。
10. 私が入社初月でAhaを伸ばすなら、どの面が未充足ですか。
まとめ:Ahaの定義と阻害の事実を先に握ると、以降の質問が全部つながる。
3. TTV(価値到達時間)を短縮する10問(運用の型を見る)
TTVは“速さ”。中央値で握っているか、分布の裾をどう短くしているかを確認します。施策は1SP(1〜2日)で回しているか、レビューの所要時間は?——ここにチームのスピードが出ます。私は評価のとき、TTVの測り方を語れる候補者を強く評価します。
要点:1) 中央値運用 2) 分布の共有方法 3) 1SPの刻み方 4) 前後比較のルール 5) UI変更窓の有無。
具体例:説明2行化や導線1本化でTTVを詰めた話は、施策の切り方の上手さを映します。
【TTV系の逆質問10】
1. TTVは平均でなく中央値で見ていますか。共有はどの粒度ですか。
2. TTVの分布(箱ひげ)を週次で見ていますか。
3. 施策の刻み(1SP)は誰がどう切っていますか。
4. 変更窓(24h)でUIの軽微修正を許容していますか。
5. 前後比較の期間と対象(new/既存)のルールは?
6. TTVに効いた最近の小改善は何でしたか。
7. A/Bより前後比較を選ぶ基準はありますか。
8. 初手の仮説リストはどこに蓄積していますか。
9. 計測イベントの最小化はどう担保していますか。
10. 私が入社初月にTTVを詰めるなら、どの面に着手すべきですか。
まとめ:TTVの“測り方と回し方”が速さの根っこ。ここが合うと期待値が上がる。
4. D1(翌日活性)を伸ばす10問(継続条件を掴む)
D1は“明日また来るか”。通知多投での錯覚を避け、再開TTV(翌日の再開までの時間)も見るか、体験別に見ているかを確かめます。私はチーム運用で「1通・直着・抑制」を原則にしており、面接でもその考えが共有できると安心します。
要点:1) new中心でのD1 2) 体験別の分解 3) 再開TTVの併用 4) リマインド設計の原則 5) CS連携。
具体例:ホーム最上段の“翌日カード”で再開を促したケースは、短期で効きます。
【D1系の逆質問10】
1. D1はnew対象で見ていますか。チャネル別より体験別ですか。
2. 再開TTVを副指標にしていますか。
3. 通知の原則(1通・直着・抑制)はありますか。
4. D1改善で最近効いたUIは何ですか。
5. 翌日の“再開カード”はありますか。仮説は誰が持ちますか。
6. CSの定性はD1施策にどう反映されていますか。
7. D1が落ちた時、まず疑う面はどこですか。
8. 翌日活性の改善で撤退基準は決めていますか。
9. セグメント別にD1の目標は分けていますか。
10. 私が入社初月でD1を持ち上げるなら、何を変えるべきですか。
まとめ:D1は“戻って何をしたか”まで。再開TTVで締めて誤検知を避ける。
5. 組織・意思決定・PRD/OKRを確かめる10問(合意の窓を見る)
優れた組織は、意思決定の窓が明確です。PRDは一枚化されているか、OKRは価値の線で書かれているか、レビューは10分で済むか。ここが曖昧だと、Aha/TTV/D1の改善が遅れます。私はマネージャーとして、この窓が整っているかを入社前に必ず確認します。
要点:1) PRD一枚化 2) OKR=O一文/KR三本(Aha/TTV/D1) 3) 10分レビュー 4) 合意ログ 5) 撤退/変更窓。
具体例:「Decision/期限/変更窓」を一行で残す運用だと、スピードが維持できます。
【組織/PRD/OKRの逆質問10】
1. PRDは“一枚化”していますか。誰が最後に締めますか。
2. OKRのKRはAha/TTV/D1に接続していますか。
3. 週次レビューは何分で、台本はありますか。
4. 合意ログはどこに残しますか。命名規則は?
5. 撤退基準はPRDに明記しますか。
6. 変更窓(24h)の運用はありますか。
7. 優先度会議では“価値の線”で話しますか。
8. データの中央値運用は徹底されていますか。
9. 入社後30-60-90の期待は何ですか。
10. 私のScopeはどこまでを期待しますか(課題定義〜CS連携など)。
まとめ:器(PRD/OKR/レビュー)が整っていれば、価値は速く積み上がる。
6. クロージング台本:最後の1分で“任せられる”を固める(10問+台本)
質問の最後は、期待値合わせで締めます。ここで30-60-90の仮説を一文で提示し、面接官の補足を引き出すと、入社後の初動が合意できます。NGは福利厚生や待遇の細部だけを聞くこと。まずは価値の線で相互確認し、条件は文書で詰めるのが安全です。
要点:1) 期待の再確認 2) 最初の価値差分の提案 3) 合意の窓の確認 4) 次アクションの明確化 5) NG質問を避ける。
具体例:「初月はTTV中央値-20%を狙います」まで言える候補者は、評価が一段上がります。
【クロージング逆質問10】
1. 初月〜3ヶ月で最も期待される価値差分はどれですか。
2. 私の30-60-90案をレビューいただけますか。
3. Aha/TTV/D1のどこから着手するのが最適ですか。
4. 合意が必要なステークホルダーと窓は?
5. 変更窓の範囲と禁止事項は?
6. ダッシュボードの必須3指標は?
7. 失敗の定義と再挑戦のルールは?
8. 私が採用された場合の最初の意思決定は何ですか。
9. 次面接までに補強すべき資料は?
10. 合否に関わらず、今回のフィードバックを頂けますか。
【1分クロージング台本(読み上げ可)】
「本日の理解では、価値線は Aha→TTV→D1 で運用されています。
初月は TTV中央値-20% を狙い、説明2行化と導線1本化を1SP×2で着手します。
30-60-90はメールで送付しますが、今日の前提で修正したい点はありますか?」
まとめ:最後の1分で“任せられる”を言語化し、次アクションに接続する。
意思決定と価値づくりの両輪はここが基礎です。課題解決型PdM 完全ガイド/価値提供型PdMの設計図で全体像がつながります。
有料note(特典あり)
逆質問の台本、30-60-90の雛形は下記にまとまっています(特典PDF2点:PdMスキルテンプレート集/キャリア戦略シート)。
FAQ
- Q. 数字が出せない現場だと、逆質問はどう組み立てる?
- A. 相対差分(+◯pt/-◯%)と中央値、前後2週間・対象=newの前提で聞けば会話が成立します。
- Q. NGな逆質問は?
- A. 待遇・福利厚生だけ、技術スタックだけ等“自分ごと化しにくい”質問は避けましょう。価値の線で締めてから条件に移るのが安全です。
- Q. 時間がないときの最小構成は?
- A. Ahaの定義→TTVの測り方→合意の窓、の3点だけで十分に評価軸を合わせられます。


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