- はじめに:まだ肩書はない。でも、変化は作れる。
- プロローグ:夜のダッシュボード
- Day0:土台──3つの定義を“仮”で決める
- Day1-2:聞く──15分×5人の超軽量インタビュー
- Day3:決める──判断ログは“一行”で
- Day4-6:作る──“3クリックAha”のミニMVP
- Day7-9:測る──先行指標の差分を“写真”にする
- Day10:束ねる──実績を“一枚紙”に圧縮
- Day11-12:語る──“ストーリーで”ポートフォリオ化
- Day13:磨く──面接用ピッチの練習(5分×3本)
- Day14:出す──応募文は“変化”からはじめる
- よくある詰まりと、抜け道
- 明日やること(15分)
- 関連(内部リンク)
- おわりに:肩書きは後から付く。変化は今日から作れる。
はじめに:まだ肩書はない。でも、変化は作れる。
「未経験です。応募要件に届きません」。
メッセージを読みながら、私は思います。要件は変えられないが、現実は動かせると。PdMの採用で私が見ているのは肩書ではありません。Aha・TTV・翌日活性のどれかを動かした事実と、その作り方です。
この記事は、未経験のあなたが14日で“職務経歴書に書ける実績”を作るためのロードマップです。私がチームに配属したジュニアにも同じ順番で渡しているもの。テンプレと運用の細部まで、すべて出します。
プロローグ:夜のダッシュボード
終電が近い夜、誰もいないオフィスで私は指標を見つめていました。Ahaは届かない。TTVは長い。翌日活性はゼロに張り付く。
「明日、どう話そう」。その時から私は、“正しい問い→小さな賭け→すぐ測る”のサイクルに人もプロダクトも合わせることに決めました。難しい理論はいりません。14日で動かすだけです。
Day0:土台──3つの定義を“仮”で決める
- Aha:ユーザーが初めて価値を感じた瞬間(例:初回のXX完了)
- TTV:Aha到達までの時間
- 翌日活性:翌日、自発的に戻ってきた割合
完璧でなくていい。仮の定義をテキストで1行ずつ決め、Googleスプレッドシートの先頭に貼ります。ここがあなたの“言語”。
Day1-2:聞く──15分×5人の超軽量インタビュー
ユーザーの感想ではなく、行動の理由を掘ります。テンプレはこれで十分。
目的を一行で:今日は◯◯の使いどころを知りたいです 最近の具体行動:直近1週間で◯◯を使った瞬間は? 摩擦:そこで困ったこと・面倒だったことは? 代替:その時どう対処した? 他の手段は? 理想:理想の“ラクな未来”はどんな状態?
聞けたら1人1枚、状況/動機/障壁/トリガーでカード化。抜粋をSlackに投げると、周囲が勝手に巻き込まれてきます。詳しい質問例は
ユーザーインタビュー完全ガイドに置いてあります。
Day3:決める──判断ログは“一行”で
明日動くために、意思決定を一行の文に落とし込む。チームでは「DECIDE-LOG」と呼びます。
誰の:初回導入ユーザー 何を:Ahaまでの導線 なぜ今:インタビューで摩擦率が最頻 何で測る:Aha到達率 + TTV やらない:プロモはやらない 次の賭け:導線の選択肢を2→1に
このログをSlackの固定メッセージへ。以降、全判断はここに積み上げます。言葉が揃うと、速度が揃います。
Day4-6:作る──“3クリックAha”のミニMVP
小さく賭けます。条件は2つだけ。ユーザーが迷わない、そしてすぐ測れること。
- クリック3回でAhaに届く導線へ(迷う分岐は消す)
- ナッジ文面は“次の一歩”だけ(説明ではなく、誘導)
- 計測はAhaとTTVに直結(イベント名は「aha_start」「aha_done」など)
価値の束ね方が曖昧なときは
価値提供型PdMの設計図を、
“いま困っている”を先に動かすときは
課題解決型PdM 完全ガイドを使ってください。
Day7-9:測る──先行指標の差分を“写真”にする
施策前後の同条件でA/Bを回し、数字の写真を撮ります。
- 期間は3日間×同時間帯
- 母数を明記(n=○○)
- Aha到達率、TTV中央値、翌日活性を記録
ここで多くの未経験者が躓くのは、測る前に次へ行くこと。手を止めて、差分を撮る。これが“実績”の核心です。
Day10:束ねる──実績を“一枚紙”に圧縮
転職でも社内異動でも、評価者は忙しい。一枚で届くフォーマットに落とします。
- 背景:初回導線での離脱が最多(摩擦=選択肢過多)
- 仮説:分岐削減でAha↑・TTV↓
- 介入:3クリック導線/ナッジ文面変更
- 変化:Aha +9.8pt、TTV −34%、翌日活性 +3.2pt(n=1,240、3日間)
- 学び:分岐は“学習”ではなく“迷い”を増やす/次は◯◯で検証
書き方の細部は
課題発見|ジュニアPdMが越える壁の「合意形成の型」を参照してください。
Day11-12:語る──“ストーリーで”ポートフォリオ化
一枚紙を土台に、NotionやGoogleサイトでポートフォリオを作成。
伝える順は人→問題→賭け→変化→学びです。スクショやグラフを必要最低限だけ添え、言葉で届ける。私は最後に必ず、「再現性」の章を足します。
再現性:判断ログ→3クリック体験→先行指標→一枚紙 誰が来ても回る“型”として、チームに移植可能
Day13:磨く──面接用ピッチの練習(5分×3本)
面接は長文を聞きません。60〜90秒で1テーマ。
「背景→賭け→変化→学び」を3テーマ分、録音して聞き直す。余計な形容詞を削る。事実だけにする。これだけで通ります。
Day14:出す──応募文は“変化”からはじめる
職務要約の1行目をこう変えてください。
「四半期でAha +9.8pt/TTV −34%/翌日活性 +3.2pt を達成。再現手順を判断ログ・3クリック体験・一枚紙に翻訳し、チーム移植可能な型として運用」
肩書きではなく、変化を最初に置く。採用側の目が止まります。これは私が書類を振り分けるとき、無意識にやっていることです。
よくある詰まりと、抜け道
- “正しいAhaが分からない” → 一旦「初回の最重要行動が完了」で定義。後でズラせば良い。
- “ユーザーが捕まらない” → 15分×5人で十分。日程ブロックを先に確保。質問はテンプレで固定。
- “作る時間がない” → 既存導線の分岐削減とナッジ文面の改修から。コードを書かずに動く。
- “数値が動かない” → 迷いを増やす要素を削る。説明ではなく、次の一歩だけを示す。
明日やること(15分)
- 「#decide-log」チャンネルを作り、一行テンプレを固定メッセージに
- 3クリックでAhaに届く導線の草案を紙に描く(分岐はゼロに)
- 来週の15分×5枠を予約(招待文はテンプレのまま)
関連(内部リンク)
- 価値提供型PdMの設計図|提供価値の定義→体験→習慣化まで
- 課題解決型PdM 完全ガイド|“いま困っている”を2週間で動かす
- 課題発見|ジュニアPdMが最初に越える壁を“型”で乗り越える
- PdMスキルマップ完全ガイド|習得戦略
- ユーザーインタビュー完全ガイド|質問例&失敗回避
おわりに:肩書きは後から付く。変化は今日から作れる。
未経験は不利ではありません。“まだ名札がないだけ”です。
14日で小さな変化を起こし、それを言語に落とす。面接で語るのは、肩書きではなく、あなたが動かした現実。私はその人を、チームに迎えます。


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