「通知を増やしたのに、戻ってこない」――BtoBtoCの現場で何度も見た景色です。あるとき私はチームにこう伝えました。「通知は“呼び戻す”ためではなく、続きに直行させるための道具だ」と。
結論:通知は『成功トースト→再開導線→翌日1回の通知』の順に設計し、頻度・タイミング・抑制ルールを厳格に運用すれば、翌日活性(D1)は静かに上がります。
1. なぜ通知で伸びないのか(ねらい→やり方→失敗と直し方)
ねらいは「説明ではなく再開を起こす」こと。やり方は、Aha直後の成功トーストで“続き”を示し、アプリ内に常設の再開導線を置き、翌日に1回だけ直行リンクを送る。失敗は、頻度で押し切ることと、長文説明の通知。直し方は、動詞→所要→次の一手の文面に固定し、抑制ルールで“うるささ”を物理的に封じます。
Aha→TTV→翌日活性の並べ方はKPI設計と運用ガイドで整えると、通知の順番と判定が一気に明確になります。
通知運用セット(PDF)
頻度・タイミング・抑制ルールの雛形/文面テンプレ/会議台本を1ファイルに。
PdM初心者のための仕事大全【保存版】 /
PdMキャリア戦略:ゼロイチ〜スケールの実務
特典:PdMスキルテンプレート集(PDF)/キャリア戦略シート(PDF)
2. 設計の3原則:頻度×タイミング×抑制
通知は3点の掛け算です。頻度=「一週間の上限」、タイミング=「Aha/再開/未完了のどこで打つか」、抑制=「誰に出さないか」。この3点が揃うと、D1は素直に動きます。
【通知の骨格(コピペOK)】
目的:翌日活性(D1)の底上げ
順番:1) 成功トースト「続き(30秒)」→ 2) 再開導線常設 → 3) 翌日通知1回
頻度:週2回上限(Aha後1回+未完了のリマインド1回)
抑制:受信直近24h/開封未操作2回以上/苦情フラグ/夜間22-7時
3. 頻度の決め方(週2上限が基本線)
週次運用では、1ユーザーあたり週2回が実務上の上限です。Aha達成直後の翌日通知と、未完了タスクのリマインドで終わらせる設計にすると、嫌われにくく、運用もシンプルになります。
- 週2の内訳:翌日通知1回+未完了リマインド1回
- 同一カテゴリの連投は不可(例:通知→通知ではなく、バナー→通知)
4. タイミング設計(Aha・再開・未完了)
“いつ打つか”は行動に接続させます。Aha直後は成功トースト、当日中はアプリ内の再開導線、翌日に1回だけ通知。
【タイミングの型】
Day0:Aha直後=成功トースト「続き(30秒)」を表示
Day0:常設バナー=「前回の続きから再開(1タップ)」
Day1:同時刻±6hで通知1回(直行リンクのみ)
5. 抑制ルール(サプレッション)を先に決める
“出さない”基準が弱いと炎上します。現場で効いたルールを最初から埋め込みましょう。
【抑制ルール(擬似コード)】
if last_received_within(24h): suppress()
if opened_and_no_action(2): suspend(7d)
if complaint_flag or optout: block()
if quiet_hours(22:00-07:00): shift(+8h)
if D1_goal_reached: stop_category("onboarding")
6. 文面テンプレ(通知・バナー・トースト:40例)
読ませずに“押させる”ための短文集です。すべて動詞→所要→次の一手で統一しています。
- 昨日の続き、30秒で完了(直行)
- テンプレで保存(30秒)
- 前回の続きから再開(1タップ)
- この条件で保存(あとで変更可)
- 空のまま始める(30秒)
- サンプルを読み込む(10秒)
- 下書きを保存(自動)
- 貼り付けて分割(すぐ編集)
- 通知はこれ1回だけ(安心してどうぞ)
- 昨日の保存を仕上げる(30秒)
- 続きへ移動(1タップ)
- 見本どおりに作る(30秒)
- 今日の分を登録(60秒)
- このまま提出(修正可)
- 一括で読み込む(後で編集)
- 候補から選ぶ(15秒)
- 住所を検索して保存(30秒)
- 最短ルートで作成(60秒)
- 再開ポイントを設定(自動)
- この設定で保存(すぐ変更可)
- 昨日の続き、ここから(直行)
- あと2項目で完了(30秒)
- サンプルで確認(10秒)
- 最初の保存へ進む(30秒)
- 前回の続きに戻る(1タップ)
- 今日のタスクを作る(30秒)
- テンプレを選ぶ(すぐ保存)
- この条件で表示(すぐ反映)
- 下書きを共有(URL)
- 習慣化の第一歩(30秒)
- いまだけ通知(今回1回)
- あとで設定に逃がす(OK)
- 迷ったらサンプルから(30秒)
- 数字だけでOK(記号不要)
- 再開バナーを表示(自動)
- 次の手順へ進む(30秒)
- このテンプレで続き(30秒)
- 前回の保存を仕上げる(60秒)
- 1タップで再開(続きへ)
- 今日中にここまで(30秒)
7. ダッシュボード:先行指標だけを毎日見る
遅行は別紙。毎朝の“見る順番”を固定すると、意思決定が速くなります。
- Aha達成率(旧版比)
- TTV P50/P95(週次)
- 翌日活性(再開直行率:resume_opened)
- 通知到達→直行率(delivery→resume_opened)
8. 15分の運用台本(司会用)
説明は短く、基準の修正だけを受けます。下のまま読み上げれば終わります。
[00-02] 目的:D1の底上げ(Aha/TTVは維持)
[02-07] 差分:Aha +pp/TTV −分/D1 +pp
[07-10] 基準修正:頻度/タイミング/抑制のどこを直す?
[10-13] 入替宣言:撤退/継続/新規(次回の評価指標も確定)
[13-15] ログ化:5行ログに追記→Slack共有
9. ありがちな失敗→即置き換え
該当したらその場で差し替えればOK。次週のD1が素直に動きます。
- 連投で押す:週2上限+カテゴリ連投禁止に切替
- 長文の注意:成功トーストと再開導線に移管
- 夜間の誤爆:静穏時間(22-7時)を強制シフト
通知運用セット(PDF)
頻度・タイミング・抑制・文面テンプレ・台本の完全版はnoteで。
FAQ
- Q. 通知なしでもD1は上がりますか?
- A. はい。まずは成功トーストと再開導線で上がります。通知は最後の1手です。
- Q. 週2では足りない気がします。
- A. 足りない場合は“アプリ内誘導”を増やしてください。通知を増やすより嫌われず、D1は安定します。
- Q. 苦情が来たらどう運用しますか?
- A. 苦情フラグで即ブロック→7日サスペンド→再許可をデフォルトに。ログで解除可にします。


コメント