PdMとしてのコミュニケーション力

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PdM
PdMになりたての人やうまくいっていない人は「コミュニケーション」をしっかりとできているのでしょうか?
単純にコミュニケーションと聞くと、そんなのは誰でもできてるわ!っと言われてしまいそうですね。私は何人もPdMの人の仕事ぶりを見てきましたし、マネージメントもしてきましたが、意外とPdMとしてコミュニケーションが取れている方は少ないと感じています。

というかコミュニケーションがちゃんとできて、周りが優秀ならそれだけである程度の仕事はこなせてしまうかもしれません。PdMにとってコミュニケーション能力はそれほど重要な能力になってきます。


ただ会話するだけ、意志を伝えるだけではコミュニケーション力が高いとは言えません。ここでいうPdMとしてとは、一般的な誰とでも話ができることではなく、相手をコントロールするコミュニケーションのことになります。

PdMは多くの人と関わる

PdMという職種は、仕事柄多くの方と関わり、みんなの協力を得てプロダクトをリリースに導いていきます。ステークホルダーやデザイナー、セールスにエンジニアなど、関わる業種は数多くあることでしょう。
一人一人の意見を全て反映させていては良いプロダクトは出来上がりませんし、その意見を反映することが正しいということでもありません。
例えば、課題に直面している部署がセールス部門だったとしましょう。そこでセールス部門の責任者や当事者に課題について聞くと、多くの場合、表面上の課題を言っているだけで、真に課題となっているところまで把握していないのではないでしょうか。

また、デザイナーはデザイン観点でUIについてユーザーの動きに合わせた意見を言ってくるかもしれません。しかし、それは本当に企画の意図に合っているのでしょうか。
事業として考えたときにそれが本当に正しいデザインとなっていないことも少なくありません。

このようにコミュニケーションには齟齬が出て当然なのです。これをいかにお互いの認識を合わせ進めるのか。もしくは齟齬が出た際にいかにスムーズに進めることができるのかがPdMとしてのコミュニケーション能力になります。

体験例

今回このテーマを選んだ理由は、社内の別チームPdMから相談されたことがきっかけになります。
熟練デザイナーと協力して機能開発の企画をしていた彼(以下Aさん)は、セールスからの依頼によりあるデザインの変更を進めていました。
セールスに言われた通り修正するワイヤーフレームを作り、責任者にも確認してもらい、いざデザイナーに依頼するとなったとき、デザイナーから「この変更は既存のものよりも使いづらく、プロダクトの主旨に反しているからこのまま作ることはできない。」と言って依頼を受けてもらえませんでした。
セールス責任者も交えてMTGで詳しく話を聞きたいという流れになり、別日にMTGをすることになったようです。そこでセールス責任者もデザイナーに今のままの方が良い理由を言われ、それなら現状のままでいいかとなり、企画がなくなってしまいました。

セールス責任者はセールスの専門家であって、開発やデザインの専門家ではありません。デザイナーから最もらしいことを言われれば、「そんなもんか」っと引き下がってしまうのは仕方がないかもしれません。

みなさんはこの話を見て、どのあたりが問題と感じるでしょう。

デザイナーに意図が伝わっていない

ここでの問題はデザイナーに「何が課題」で解決するために「何をどう」するのかという部分を明確に伝えることができなかった部分が一つ目の問題でしょう。
「セールスがこう言ったから」そんな右から左への伝言ゲームではないのですから、そのような伝え方ではまず伝わらないでしょう。デザイナーとしても、セールスがそうしたい意図はなんなの?となって、直接MTGを入れたのでしょう。
それなら初めからセールスとデザイナーで話せば済むためPdMがいる必要はありません。

課題の解決ができていない

デザイナーに言われて、まあセールスも面倒と感じてしまったのでしょう。それなら今のままでいいやというような感覚だと思います。そして、それでは何も解決できていません。
PdMがしっかりとセールスの課題を聞いて、その本質を理解し、解決に向けた企画を行う必要があります。それを怠ってしまうと、リリースしても結局的外れな機能改善となり、全く課題を解決できないでしょう。

セールスに言われたまま

Aさんはセールス責任者に言われたまま、それをワイヤーフレームにしてデザイナーに依頼をしました。もちろん、別に悪いことではありません。
Aさんが課題と向き合い、セールスの課題を解決することが本当にそれだと納得して、そのワイヤーを作ったのならいいのですが、今回はそうではありません。言われた通りやっただけ。
当サイトでも何度も言っていますが、自分事化できていない仕事は良い結果を生み出しません。

コミュニケーションができていれば

上記のような問題をきちんと把握し、セールス、デザイナーとそれぞれコミュニケーションを取れていれば、このような事態にはならなかったでしょう。

セールスの課題

セールスから話を聞いたときに、最初からこうして欲しいと修正の依頼をもらいました。
そのときに、なんでそのような修正をしたいのか。修正をすることによって何を変えたいのか。という部分をしっかりヒアリングして、現状をこうだから〇〇したいという部分をしっかりと確認しなくてはいけません。
さらに、〇〇にするためには、本当にセールスが入っているようにすることが良いのか。もしかすると、課題の本質は別にあるのかもしれません。

デザイナーへの依頼

デザイナーへの依頼の際、「セールスがこうしたいと言ってるから」この気持ちで何も考えずに依頼してしまっています。
セールスがこうしたい理由(課題)を明確に自分で見つけ、解決するための案をワイヤーに落として、だからこの修正を行うことによって〇〇にしたいというように依頼をすれば、デザイナーもその意図を汲んでくれるでしょう。

PdMのコミュニケーション力とは

冒頭でも書きましたが、PdMは多くの方と協力してプロダクトを作り上げていきます。チームが全力で取り組めるように社内政治的な役割をすることもあるでしょう。
ときには強く出て自分の意見を発することも必要です。その根本には課題を解決するためにはこうしたいという強い思いが必要になります。よく言えばチームの力を引き出すコミュニケーション能力が必要になります。それは関係各所をコントロールする力になります。

まとめ

今回はセールスとデザイナーとの間のコミュニケーションということを例として出しましたが、PdMを始めたばかりの方、今後なりたい方は、コミュニケーション力に気をつけてみてください。
周囲との軋轢を気にするあまり強く言えない、逆に強く言いすぎるというのもPdMのコミュニケーションの本質ではありません。どうすれば周囲をコントロールすることができるのか。
コミュニケーションとは周囲に最大の力を発揮してもらうためのツールなのです。みなさんもぜひ、周囲を巻き込みコントロールするコミュニケーション力を磨いてみてください。

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