結論:OKRは「O=価値の一文」「KR=Aha/TTV/D1の3本」に固定すると、毎週の意思決定が最短化します。
朝のスタンドアップ。私はPdMのマネージャーとして「今週のOは1行、KRは3本」とだけ宣言します。話す順番を決めるだけで、議論は迷わず前に進む。OがAhaに接続していれば、KRは自然とTTVとD1に落ち、実装は1SP単位で切り出せます。この記事は、OKRを“線”でつなぐための実務テンプレです。
Aha→TTV→翌日活性の順で見ると意思決定が速くなります。詳しくはKPI設計と運用ガイドへ。
1. Oは“価値の一文”に圧縮:誰が何をできるようになるか
O(Objective)は「誰(対象)×何ができた(Aha)」の一文にします。数値は入れません。数値はKRに譲り、Oは“向かう先”だけを固定。対象はnew(初回利用)か既存か、価値は機能名称ではなく行動の変化で書きます。これで議論は「価値」に収束します。
要点:①対象を一言で ②Ahaの行動文 ③期間は四半期 ④非スコープを一文で先出し ⑤実装案は後送(変更窓)。
具体例:「新規ユーザーが“◯◯を30秒で完了できた”」。機能名は書かず、体験の到達に集中させる。
【Oのコピペ雛形】
O:新規ユーザーが「◯◯できた」(初回価値Ahaの達成を四半期で安定化)
非スコープ:全面改修/外部連携はやらない(後半の検討に回す)
まとめ:Oは“一文の体験価値”。数値はKRへ。
2. KRは3本固定:Aha↑/TTV中央値↓/D1↑
KRはAha・TTV・D1の3本に固定します。Ahaは到達率、TTVは中央値、D1は翌日活性の比率。測定の対象はnew中心、期間は前後2週間の比較が基本です。代理指標は注記で許容しつつ、判定は「前後差」で一発にします。
要点:①指標は率+中央値②対象=新規③前後比較④代理指標の明記⑤撤退条件を併記。
具体例:オンボーディング短縮の四半期、KRは「Aha +8pt/TTV中央値 -20%/D1 +5pt」とセットで置く。
【KRのコピペ雛形】
KR1(Aha):新規◯◯のAha到達率 +◯pt(前後2週間/対象=new)
KR2(TTV):到達TTV中央値 -◯%(分布も併記)
KR3(D1):翌日活性 +◯pt(副:再開TTV -◯%)
撤退:未達なら施策Bへ、This weekで判断
まとめ:KRは“線に沿う3本”。他の数字は添付で十分。
3. 1SPで動かす:台本→検証→合意ログの最短ループ
OKRは書いてからが本番です。小さく速く動かすために、1SP(1〜2日の作業)単位に切り、台本→検証→合意の順で回します。UIの細部は変更窓で後送し、検証はスクショ+イベント最小で前後を撮る。議論を“前提の確認”にしないのがコツです。
要点:①1SP×2〜3で着手②前後スクショと中央値③Slackは直着配布④合意ログは一行⑤非スコープを毎週更新。
具体例:「説明2行化(1SP)」「導線1本化(1SP)」でTTV分布が即日で収束、翌週にD1が持ち上がった。
【10分レビュー台本(コピペ可)】
結論:今週は「説明2行/導線1本」でTTVを詰める
論点:用語難/分岐/再開導線
決定:1SP×2を実行、金曜18時に前後比較で判断
変更窓:UI細部は軽微修正を24h以内で許容
合意ログ:Decision/期限/変更窓 を一行で記録
まとめ:運用は“1SP×台本×合意ログ”。速度が武器になる。
4. 例文テンプレ:スコープ別のOKR(個人/チーム/複数面)
スコープによってOKRは変わります。個人面ではAha直結の改善を中心に、チーム面では価値線の維持・拡張、複数面では価値線の横展開やプラットフォーム改善を扱います。以下はそのまま編集して使える雛形です。
要点:①面を先に宣言②KRの3本固定③非スコープで膨張防止④代理指標は注記⑤撤退条件を明確化。
具体例:通知“1通・直着・抑制”をLaterに回し、先にAha直結の“説明2行化”で差分を作った。
【個人面(例)】
O:新規◯◯が「30秒で◯◯できた」
KR:Aha +8pt / TTV中央値 -20% / D1 +5pt(対象=new)
非スコープ:外部連携/全面改修
撤退:未達は施策Bへ(前後2週間)
【チーム面(例)】
O:価値線(Aha→TTV→D1)を週次で安定運用
KR:Aha +10pt / TTV中央値 -25% / D1 +7pt
運用:10分レビュー/合意ログ/変更窓24h
【複数面(例)】
O:2価値線の横展開で新規Ahaの総量を拡大
KR:線AのAha +6pt、線BのAha +6pt、D1 +6pt
非スコープ:データ基盤刷新は対象外(別OKR)
まとめ:面(Scope)で例文を選ぶと、現場が迷いません。
5. 週次運用の落とし穴と回避策:数字の“見せ方”を統一
OKRが回らない原因の多くは“数字の見せ方”のバラつきです。前後比較の対象、中央値の算出、代理指標の扱いを統一すれば、議論は施策に集中します。資料は1枚、Slackに直着、朝のKPI自動投稿で再現性を上げましょう。
要点:①前後比較は対象=new②中央値は外れ値除去③資料は前後1枚×3④Slack直着⑤命名規則で最新版のみ共有。
具体例:命名と直着を徹底しただけで、週次会の迷子がゼロに。
【運用チェックリスト(コピペ可)】
- 対象=new/期間=前後2週間で統一
- 前後1枚×3(Aha/TTV中央値/D1)を必ず添付
- Slack直着、回遊禁止。命名:okr_{topic}_vYYMMDD
- 変更窓24h。非スコープと撤退は毎週更新
まとめ:数字の“型”を決めると、OKRは自然に回ります。
有料note(特典あり)
OKRの例文とレビュー運用の台本は、下記にまとまっています(特典PDF2点:PdMスキルテンプレ集/キャリア戦略シート)。
FAQ
- Q. 数字の実数が出せません。OKRは書けますか?
- A. 問題ありません。相対差分(+◯pt/-◯%)と中央値、期間(前後2週間)で十分です。
- Q. KRは3本固定がベストですか?
- A. はい。Aha/TTV/D1の3本が価値線を直結させます。その他の数字は注記や別紙に。
- Q. 運用が重くなる時の対策は?
- A. 1SP×2で着手し、10分レビュー台本+合意ログで回してください。細部は変更窓24hへ。


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