「どれからやる?」会議が毎回ながびく——そんなときに頼りになるのがRICE。とはいえ、スコアは便利な反面、数字遊びにもなりがちです。
結論:RICEは『Reach×Impact×Confidence÷Effort』だが、評価軸をAha/TTV/翌日活性に結び直すとズレません。
1. 物語:数字が整っているのに決まらない(ねらい→やり方→失敗と直し方)
ねらいは「決めるための共通言語」を持つこと。やり方はRICEで粗く並べたうえで、先行指標に落とす。失敗はImpactを感覚で語ること。直すなら、Impact=「Aha/TTV/翌日活性の差分」に変換します。
Aha→TTV→翌日活性の見方はKPI設計と運用ガイドが最短です。全体像は課題解決型PdM 完全ガイド/価値提供型PdMの設計図でつながります。
2. RICEの基本式と“採点ガイド”
RICEはReach(到達)×Impact(影響)×Confidence(確度)÷Effort(工数)。スコアは相対比較で十分です。Impactは先行指標の差分に翻訳します。
【採点ガイド(5段階)】
Reach:週あたりの対象ユーザー比率(1=1%未満 / 5=50%以上)
Impact:Aha +pp / TTV −分 / 翌日活性 +pp(小=1 / 極大=5)
Confidence:仮説の根拠(定性/定量/実験)70%を3、90%を4
Effort:人週換算(0.5=5 / 1=4 / 2=3 / 4=2 / 8=1)
Score = (R×I×C) / E
3. スコアシート(コピペOK)
Notionでもスプレッドシートでも可。まずは3候補だけで構いません。
【RICEシート】
項目, Reach, Impact(Aha/TTV/D1), Confidence, Effort(人週), Score, KR
候補A, 3, 4(TTV-2分), 3, 1, =(B2*C2*D2)/E2, KR=TTV P50−2分
候補B, 4, 3(Aha+5pp), 4, 2, =(B3*C3*D3)/E3, KR=Aha +5pp
候補C, 2, 5(D1+6pp), 2, 0.5, =(B4*C4*D4)/E4, KR=翌日活性 +6pp
4. サンプル計算:3候補で1位を決める
候補A(TTV短縮)はEffort1人週でScore=12。候補B(Aha上げ)はEffort2人週でScore=24/2=12。候補C(D1底上げ)はEffort0.5人週だがConfidenceが低い。Score同点なら「撤退条件が明確」「計測が即日」の順で上に置くと、実務で迷いません。
5. 落とし穴と回避策
- Impactがふわっとする:必ず先行指標の差分で表現(+pp/−分)。
- Reachの幻想:“閲覧”ではなく“対象ユーザー”で測る(例:新規のみ)。
- Effortの過小見積:QA/CS/業務運用も人週に含める。
- Score依存:最終決定は「撤退条件の有無」「学習速度」で上書き可。
6. スプリント運用台本とSlack定型文
会議を“判定”に変える運用です。読み上げでOK。
[00-02] 先週の学習(撤退/継続/新規)と先行指標の差分
[02-07] RICE上位3のScoreと撤退条件の確認
[07-10] 今週の入替(1位に集中)→PRD断片に反映
Slack定型文:
「今週は候補Bに集中。KR=Aha +5pp、撤退条件=+3pp未満×TTV悪化」
7. 面接・社内説明での“言い換え”集
数字の一貫性が伝わる言い回しです。
- 「Impactは先行3指標で表現し、撤退条件を先に置きます」
- 「Score同点時は、学習速度と入替容易性で決めます」
- 「売上は遅行。毎週はAha/TTV/D1のみで判定します」
FAQ
- Q. Scoreの低い改善でもやるべき時は?
- A. 法務/信頼性/計測基盤などの“土台”は別レーンで最優先です。
- Q. Impactを売上で書くのはNG?
- A. 短期運用では先行指標で統一。売上は四半期レビューで評価します。
- Q. チームの納得を得るコツは?
- A. PRD断片を毎週上書きし、撤退/継続/新規の痕跡を残すことです。
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