ジュニアPdMが陥りやすいウェイター

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PdM
今回は新人PdMやジュニアの方が陥りやすいウェイター現象について、お話をさせていただきます。PdMとしてはもちろん、ビジネスパーソンとして自分事化することの大切さは以前お話させていただきましたね。
※PdMとしての自分事化

PdMにおけるウェイターとは言われたことだけを行うことを言います。まさにファミレスなどで注文をとってくる役割そのものですね。ファミレスなどのようにメニューが決まっていて、注文通りのものが必ず出来上がるのならいいのですが、PdMという仕事はそれだけでは済みません。

今回は私の身近で起きたウェイターについての失敗談をご紹介させていただきます。


PdMはステークホルダーやエンジニア、デザイナーにセールスなど多くの方を巻き込みながらプロダクトを作ってい行きます。そのため、リリース後のイメージや確固たる意志がないと、言われるがままとなり、チグハグとしたプロダクトが出来上がってしまうのです。

今回起きたこと

今回は、マーケティングチームが独自にディレクターを採用し、新たにLPを作成するという案件で起こった出来事になります。
マーケチームの責任者が市場調査の結果からこんなLPを作って新たに訴求したいと思い立ち、マーケ専用に採用したディレクターに企画から開発ディレクションまでを依頼しました。社内のエンジニアに回す前に私がレビューをすることになったため、リリース日から逆算して私がレビューする日決めて提出されるまで私も関与していなかった状態です。

レビュー日が近づいてきたため、進捗が気になりマーケ責任者に確認したところ、ほとんど何も進んでいないことがわかりました。

マーケ責任者「デザインが二転三転して、あと〇〇日でレビューまで持っていけると思うからもう少しだけ待ってほしい」
私「それは全然大丈夫だけど、(ちょっと心配なので)一度途中経過で構わないので仕様やデザインを見せてもらえる?」

この会話がきっかけで、途中ではありましたが、私の方でディレクターとデザイナー、マーケ責任者でMTGをすることになりました。
すると驚くことに、当初マーケ責任者から聞いていた内容とだいぶ違うデザインのLPとなっており、仕様についても全く纏まっていないことがわかりました。

私「ここのCTAはどこに遷移するの?」「ここはどんな動きで見せるの?」と聞くと
ディレクター「どこに遷移させたらいいでしょう?」「どんな風にしようかまだ決めてません」
これを聞いたデザイナーからも「え、〇〇に遷移させると思っていたんだけど違うの!」「こういう動きと思ってデザインしたのに違うの?」

っとデザイナーと何度もMTGをしていたはずなのに、全く認識が違い、マーケ責任者も助け舟を求めるように私を見ていました。仕方なく、私が内容を整理していくと、さらに驚くことに、LPに設置予定の外注素材の納期がLPのリリース日3日前ということが判明しました。
私もこれはもう成り立ってないなと判断し、マーケ責任者にすぐにこのLPの使用日を延期するよう依頼しました。一度仕切り直さないとダメだし、何より外注素材がリリース日の3日前納品というのはもう現実的でないと判断したからです。

その後、ディレクター、マーケ責任者と改めてこのLPで訴求したい内容をヒアリングし、各仕様をまとめてデザイナーやエンジニアに再度見積もりを依頼し、ディレクターには外注素材の納期確認を〇〇までに完了するように指示をしました。
LPのリリースに合わせてマーケ施策全体を遅らせるという事態になりましたが、自分達が蒔いた種のため仕方なしという感じです。

後日ディレクターから外注素材の正式な納期がわかったと報告を受け、やっぱりといった感じです。外注パートナーから正式な納期は当初のリリース日の7日後という回答だったのです。つまり、ディレクターはこのくらいには素材が揃うだろうという、なんとも無責任な感覚で進めていたのです。
そもそもの原因はマーケ責任者からの依頼に対して、あまり深く考えずに企画を立て、進めたのが良くなかったのです。冒頭でお話ししたウェイターのように注文通りのものが毎回出来上がるのならいいのですが、PdMとして動くのなら、最低限、依頼内容を自分の中で咀嚼し、自分事化しなくてはいけません。
そうすれば、デザイナーに〇〇の方が良くないですか?と意見されても、自分がしたい意図を説明して思ったようにデザインしてもらえるでしょう。
動き方や仕様についても自分の訴求したい内容にするためには、何が1番いいのかを導き出すことができるのです。

人に聞くことも大切

もし、今回マーケ責任者でもディレクターでもうまくいかないと感じた瞬間に相談していれば、もしかすると納期に間に合うこともできたかもしれません。
外注素材が送れるのなら、そこだけ後からすぐに付け足せるようにデザインして、MVPとしてリリースすることもできたでしょう。変に自分達でやろうとした結果、さまざまな部署を巻き込んでしまう結果となりました。

わからないこと、不安なことは人に聞くというのも一つの手だと思いますので、変なプライドを持たずに聞くことをお勧めします。

企画の意図を理解する

ディレクターがマーケ責任者の依頼時点で、この依頼は「何を」「どうしたい」のかという部分をもっと明確にし、そのためには「何が」必要なのかというところを深く考えていれば、各所との乖離や摩擦が起きずにスムーズだったと思います。
仕事をしていれば、いろいろな所から依頼されることでしょう。その時、いかに自分事と捉え、落とし込むことができるのかで、進め方や出来栄えに大きく関わってきます。
単純な依頼と思わず、その本質をしっかり落とし込んでから進めるようにしましょう。

周りの意見に左右されない

これは「企画の意図を理解する」がある前提ですが、自分達が行いたいことがしっかり見えていれば、周りの意見に左右されず、自分達の考えられる最適解を得ることができるでしょう。
ただ人の意見を聞かないだけですと、傲慢と捉えられ、一緒に仕事をしていくのも苦痛になります。大切なのは相手に理解してもらいつつ自分達のしたいことを進めるということです。そのためには説明できるだけの自分達の芯が必要になります。それにはしっかりとした「企画の意図を理解する」ということが絶対条件になると思います。

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最後に

私は自分が普段していることは特に難しいことではなく、誰でもできることと考えていますが、こういう場面に出くわすと、誰でもできるものでもないのだと改めて感じることができました。
最終的にこの案件は私がサポート役として、ディレクターに指示を出しながら進め、無事にリリースすることができました。ただ、ディレクターの方もこの状態ですと間に入っている意味が全くないので、早急に自己成長していかないと周囲の評価や自分自身で居場所がないと感じてしまうのではないでしょうか。

PdMになりたての方やジュニアの方は、ウェイターでなく、自分事化して進んでいけるPdMを目指してほしいものです。

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