結論:前後比較は「Aha→TTV→翌日活性(D1)」の差分を“1枚”にまとめ、相対指標で語れば誰でも10分で判断できます。
夜のレビュー。資料は多いのに、誰も「良くなった」を言い切れない——そんな場面では、私はまず“1枚”を作ります。Before/Afterの画面と、Aha到達率・TTV中央値・D1の差分だけ。企業名や実数は出さず、相対差(+◯pt/-◯%)で十分。ここから会議は“読む会”ではなく“決める会”に変わります。
Aha→TTV→翌日活性の順で見ると意思決定が速くなります。詳しくはKPI設計と運用ガイドへ。
1. 目的:前後比較は“証拠を1枚に集約して10分で決めるため”に作る
前後比較は美しいレポートではなく、合意のための道具です。だから「誰のAhaがどれだけ上がり、TTVがどれだけ縮み、翌日にどれだけ続いたか」を一画面に収めます。実数を伏せる前提でも、相対差分と中央値で十分に通ります。厚い資料を出すほど、議論は“読み合わせ”に戻りやすい——それを断つのが“1枚”です。
要点:Aha/TTV/D1の差分のみ掲載/画面はBefore/Afterで1:1構図/実数は不要(相対差でOK)/平均TTVは使わず中央値+分布コメント/10分台本で読み上げる。
【1枚の構成(コピペ可)】
左:Before(該当画面) 右:After(差し替え後)
下:Aha +◯pt / TTV中央値 -◯% / D1 +◯pt(副:再開TTV -◯%)
注:対象=新規セグメント、期間=前後2週間、撤退条件=未達なら停止
具体例:オンボの「説明2行+導線1本化」をAfterにした“1枚”だけで、10分会議が合意まで進みました。
まとめ:目的は“10分で決める”。数字は差分、画面は1:1で十分です。
2. 撮り方:Before/Afterの“位置と距離”を揃え、中央値と分布を添える
撮り方が乱れると、効果が伝わりません。構図は必ず1:1で、重要要素の位置と距離(視線移動量)を揃えます。テキストは2行まで。数字はAha到達率(新規)、TTVは中央値+“分布の一言”、D1は再開TTVを副指標に。期間は前後2週間。これで“読み手の迷い”が消えます。
要点:同一解像度・同一倍率/注目要素に枠は1色のみ/Aha=率(新規のみ)/TTV=中央値+分布コメント/D1=翌日活性+再開TTV。
【撮影チェックリスト(コピペ可)】
- 解像度/倍率/スクロール位置をBefore/Afterで一致
- 枠線は1色・1px、注釈は2行まで(主観語NG)
- 期間=前後2週間、対象=新規セグメント
- Aha/TTV中央値/D1(副:再開TTV)の順で表示
具体例:平均TTVだけの報告を、中央値+「外れ値は分岐残り」と添えた“1枚”に差し替えたところ、次手が即決しました。
まとめ:構図と粒度を揃える。数字は“中央値+分布の一言”。
3. 隠し方:黒塗りと相対差で“出せる形”に整える(機密対策)
機密がある現場でも、前後比較は出せます。画面は企業名・個人情報を黒塗り、数値は相対差(+◯pt/-◯%)に変換し、スクリーン名・イベント名は用途一貫の抽象名に。まるごと伏せるより、針路を示す一片の“差分”が意思決定を進めます。
要点:黒塗りは矩形で統一/数値は相対差へ置換/イベントは最小命名に変更/IDはハッシュ化/“証拠3枚”(前後・PRD断片・合意ログ)で裏づけ。
【黒塗りテンプレ(コピペ可)】
1) 企業名/個人情報/金額は矩形で黒塗り(透け防止)
2) 数値は相対差へ変換:Aha +◯pt / TTV中央値 -◯% / D1 +◯pt
3) イベント命名:aha_reached / flow_start / toast_seen / resume
4) 3枚セット:前後比較+PRD断片(G/W/T)+合意ログ(Decision/期限/変更窓)
具体例:厳格な現場でも、相対差と黒塗りで“1枚”を出せたことで、施策の続行/撤退がその場で決まりました。
まとめ:“隠しても進む形”にする。相対差+黒塗り+最小命名。
4. 語り方:30秒→90秒→5分の台本で“読む前に結論”を伝える
良い“1枚”は、良い語りで完成します。入口は30秒の結論、90秒で阻害と非スコープ、5分で検証と次手。主観語は使わず、差分語に統一。これで“意見”ではなく“因果”の会話に変わります。
要点:30秒=結論のみ/90秒=阻害・非スコープ・検証計画/5分=前後2週間・代理指標・撤退条件/質問は3つだけ受ける。
【30/90/5台本(コピペ可)】
30秒:Aha +◯pt / TTV中央値 -◯% / D1 +◯pt。次週も同条件で継続します。
90秒:阻害=用語難/分岐過多。非スコープ=外部連携。検証=前後2週間。
5分 :代理指標=トースト閲覧率/問い合わせ率。未達なら撤退し代替Bへ。
具体例:台本で読み上げた回は、質問が「色」から「分岐残り」へ収束し、次手の1SPが即決しました。
まとめ:語りは差分で。30→90→5の型に沿えば迷いません。
5. 配り方:直着・自動・10分レビューで“見る→決める”を習慣化
“1枚”は配り方が命。社内ポータルへの回遊リンクは禁止、Slackに直着で投下。毎朝の自動投稿で数字を見る習慣をつくり、週次レビューは10分台本で結論→論点3→決定→変更窓→宿題の順。厚い議事録より、合意ログ(Decision/期限/変更窓)が効きます。
要点:直着(回遊禁止)/自動投稿(毎朝)/10分台本/合意ログの標準化/未達は即撤退で称賛文化。
【投稿文&10分台本(コピペ可)】
Slack:#auto 09:00 前後比較1枚(Aha/TTV中央値/D1)
結論:Aha=緑 / TTV=黄 / D1=赤(次手=説明2行→導線1本化)
論点:1) 用語難 2) 分岐残り 3) 再開導線
決定:今週 1SP×2、〆◯/◯ 18:00(Decision PdM)/変更窓:24h
具体例:“直着+自動”に切り替えた翌週から、会議が5〜10分で締まり、施策の着手が前倒しになりました。
まとめ:配り方までが設計。直着・自動・台本で速度を固定する。
有料note(特典あり)
テンプレは下記にまとまっています(特典PDF2点:PdMスキルテンプレ集/キャリア戦略シート)。
FAQ
- Q. 実数を伏せたまま説得できますか?
- A. 可能です。相対差(+◯pt/-◯%)+中央値+代理指標(トースト閲覧率/問い合わせ率)で十分に判断が取れます。
- Q. 平均TTVの方が分かりやすいと言われます。
- A. 外れ値に振れるため誤誘導が起きやすい。中央値と分布コメントをセットで提示してください。
- Q. 1枚に収まらない時は?
- A. 1枚目は“結論と差分のみ”。細部は「変更窓24h」で後送します。会議は決める場です。


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