結論:PRDは“厚く書く”より「Aha→TTV→D1に直結させる」ことが勝ち筋です。
深夜のレビュー、ページ数だけが増えたPRDを前に全員が無言……そんな夜を何度も見てきました。匿名のPdM組織でマネージャーをする私の結論はシンプルです。一枚でいい。ただしAha(初回価値)・TTV(価値到達時間)・D1(翌日活性)に繋げる設計で。この記事は、その“繋がる一枚PRD”を実例とコピペ素材で作れるようにまとめました。
Aha→TTV→翌日活性の順で見ると意思決定が速くなります。詳しくはKPI設計と運用ガイドへ。
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一枚PRDの目的:意思決定のTTVを縮める
(導入)PRDの役割は「正しく厚く」ではなく、“今決める”ための情報を一枚に集約すること。Aha・TTV・D1に照準を合わせ、読み手が素早く判断できる状態にするのが本質です。仕様の網羅性より、最初の成功までの距離を縮めることがCVRにも開発速度にも効きます。
(要点)一枚PRDは、①Goal(Aha一行)②Non-Goals(今期やらない3点)③Metric(Aha/TTV/D1)④Acceptance(G/W/T+性能p95)⑤Risk→MVP(最大不確実性と判定日)で構成。厚い背景は付録・Notionに逃がし、本文は「言い切り」と「判定方法」に集中させます。
コピペ素材:一枚PRDフォーマット
【Goal】Aha=3分で◯◯完了(到達率+◯pt)
【Non-Goals】①◯◯は今期やらない ②監査ログは検索のみ ③自動レポは次期
【Metric】Aha到達率/TTV(p50,p95)/D1(代理指標可)
【Acceptance】Given◯/When◯/Then 応答p95 ≤ 1500ms(例外◯◯時は◯◯処理)
【Risk→MVP】最大不確実性=◯◯/判定日◯/◯/成功判定=Aha+◯pt or p95−◯分
(具体例)問い合わせフォームなら、Goalは「2分で見積り結果を保存」。背景説明は付録へ退避。本文は“言い切り”だけに絞ると会議が動きます。
(まとめ)PRDの価値は厚みではなく、決める速さです。
GoalをAha一行で“時間つき”に言い切る
(導入)「ユーザーが価値をわかった瞬間」を、時間つきの一行で書くとチームの視線が揃います。AhaはUI文言・導線・バリデーションに直結し、TTV短縮の設計図になります。
(要点)Ahaは“誰が・いつ・何をどこまで”。時間・完成度・保存/比較など行動名詞を使う。曖昧語(簡単・スムーズ)は禁止。判定方法(イベント/ログ)もセットで置くと実装が迷いません。
コピペ素材:Aha一行テンプレ
誰が:◯◯な新規ユーザー/いつ:初回◯◯後/何を:◯分で◯◯を◯◯まで完了
判定:Aha到達率 / TTV(p50,p95) / D1(再開・保存)
(具体例)「3分で2件比較→保存」と言い切ると、見出しは“結果の約束”に、導線はクリック1つに、入力は遅延バリデーションに自動的に落ちます。
(まとめ)Aha一行が、以降の全判断の“物差し”です。
Non-Goalsと受入基準:合意を速く、品質は数値で
(導入)toB/複雑領域で決まらない理由の多くは「やらないことが無い」「品質の言い切りがない」。先に非ゴールを3点、受入基準はG/W/T+p95を一文で定義しましょう。
(要点)Non-Goalsは“期待を外す”ための宣言で、書けば書くほど合意が速い。受入は例外・エラーも含めてGiven/When/Then+性能を一行表現。テキストは短く、表形式で添えると齟齬が減ります。
コピペ素材:受入基準スニペット
Scenario: リスト表示/Given 新規ユーザー/When 初回リストを開く/Then 応答p95 ≤ 1500ms、タイムアウト時は再試行ボタン表示/画像は遅延
(具体例)CSV10万行取り込みは「p95 90秒以内、重複はスキップし差分上書き」。言い切るだけでレビューが短くなります。
(まとめ)合意は「やらないこと」と「受入」のペアで一気に進みます。
事業語→感情語→定量:リサーチ文の型
(導入)PRDの多くは“事業語”(CVR低い・解約多い)で止まります。toCではとくに、ユーザーの感情に翻訳して定量に落とす設計がAha/TTVに直接効きます。
(要点)症状→気持ちの仮説(不安/面倒/損/期待外れ)→定量Q1〜Q5(誘導なし)→自由記述のコード化、の順に落とす。見出し・導線・エラー文の変更は“気持ち”に対応させると、再現性が高まります。
コピペ素材:定量アンケ設計(見本)
Q1 最後に離脱した“気持ち”は? 不安/面倒/損/期待外れ/その他
Q2 その理由を一言で(自由記述)
Q3 「◯◯できるなら続ける」 自動補完/保存/電話不要の明記/質問ボタン
Q4[面倒] 入力量/順番/確認多い/電話番号必須
Q5[不安] 勝手に電話/料金不明/個人情報/途中で失う不安
(具体例)電話番号で離脱→「勝手に電話が来る不安」。見出しに「2分で結果を保存 — 電話はかかりません」を掲示し、番号は後段・任意化。TTV p95が短縮しました。
(まとめ)“気持ち→文言・導線”の写像が、AhaとTTVを動かします。
週次“三行”で回す:判定日は先に置く
(導入)PRDは書いて終わりではありません。更新コストを最小化する運用が必要です。週次は“三行”だけにして、判定日を先に置くことで迷いを減らしましょう。
(要点)数字はAha到達率・TTV p50/p95・D1に限定。遅行(売上・LTV)は確認用。学び→次→判定日を一行で流し、変更は「差分→学び→次」の履歴で残します。
コピペ素材:週次“三行”テンプレ
【週次】Aha(+◯pt)/ TTV p50(−◯分)/ p95(−◯分)/ D1(+◯pt)
学び:◯◯が効いた → 次:◯◯を◯日まで(判定日先置き)
(具体例)初回UIを軽量化(画像遅延・推薦次画面)でp95短縮。翌週は“結果の約束コピー”のA/Bを実施し、Aha到達が伸長。
(まとめ)運用は“短く・先に決める”。だから続きます。
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FAQ
- Q. PRDが長くなってしまいます。どこを削れば?
- A. 本文は「Aha一行/Non-Goals/受入(p95)/MVP判定」だけ。背景は付録やNotionへ退避しましょう。
- Q. 数字が取れない時は?
- A. 代理指標でOK。完了率・応答p95・翌日の再開など“小さな継続”で差分を作ると前に進みます。
- Q. toBでも同じ型で通用しますか?
- A. 通用します。非ゴールと言い切った受入基準が合意を速め、Aha/TTV/D1は導入後の定着に効きます。
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