「OKRもロードマップも作ってるのに、現場が前に進まない…」——原因の多くは、“成果(Outcome)⇄打ち手(Output)”の紐づけが弱いこと。この記事では、未経験〜ジュニアPdM向けに、OKRとロードマップを一本線でつなぐ実践テンプレをまとめます。KPIの置き方や優先順位の付け方は、以下の関連記事も併せてどうぞ。
・KPI設計:PdMが成果を出すKPI設計と運用の実践ガイド/優先順位:優先順位判断フレームワーク完全解説/90日プラン:最初の90日を完全ガイド
- 1. OKRは“成果の仮説”、ロードマップは“成果への最短経路”
- 2. 年間→四半期→スプリントの分解(アウトカムの樹)
- 3. Now/Next/Later × 90日運用の型
- 4. 物語:会議で前に進んだ“ひと言”
- 5. 優先順位は“価値×確度×コスト”の現在値で
- 6. OKR文例(そのまま使える)
- 7. ロードマップ雛形(Now/Next/Later)
- 8. 運用ルーチン(週次30分で回す)
- 9. よくある失敗と回避
- 10. 会話例:合意形成が早くなる聞き方
- 11. コピペ用テンプレ(OKR×ロードマップ一体版)
- 12. 関連記事(内部リンク)
- 13. 有料note&特典テンプレ
- 14. まとめ:OKRは“方向”、ロードマップは“最短ルート”
1. OKRは“成果の仮説”、ロードマップは“成果への最短経路”
- OKR(Objective & Key Results):どんな状態になれば成功かの仮説。タスク名は禁止。先行指標(例:Aha到達率、TTV、翌日活性)で書く。
- ロードマップ:Objectiveを満たすための一連の打ち手とその順序。Now/Next/Laterで粒度を変える。
KPIとの接続は必須。迷うときはここで整理:KPI設計と運用。
2. 年間→四半期→スプリントの分解(アウトカムの樹)
- Business Outcome(年):事業の北極星に効く状態(例:有料転換の生産性)。
- Product Outcome(四半期OKR):Aha率/TTV/活性の改善など、先行指標で宣言。
- Key Bets(月):成否の鍵になりうる大きめの打ち手。
- Experiments(スプリント):小さく確かめる実験・AB・文言・順序替え。
3. Now/Next/Later × 90日運用の型
四半期のロードマップはNow/Next/Laterに分けて、90日の運用に落とし込みます。転職直後の立ち上がり方は90日ガイドが参考。
- Now(実装中・高確度):OKRのKRに直結する2〜3本のみ。週次で進捗を可視化。
- Next(準備中・中確度):検証中のKey Bet。Go/No-Goの判定日を先に置く。
- Later(探索中・低確度):仮説はあるが証拠薄。調査課題・トリガー条件を明記。
4. 物語:会議で前に進んだ“ひと言”
私:「この四半期、Objectiveは『初回価値到達率+10pt』。ロードマップはAhaまでの摩擦除去をNowに集中させます」
Engリード:「なら順序は、状態保持→例示→進捗表示ですね」
CS:「問い合わせ文言はこちらで叩きます。Nextに入れてください」
OKRが先行指標で書かれていると、ロードマップは自然と“最短ルート”になります。
5. 優先順位は“価値×確度×コスト”の現在値で
四半期中は市場や学習で前提が動きます。毎週のレビューで、以下の3点を更新。
- 価値:KRに対する貢献度(例:Aha率+◯ptの見込み)。
- 確度:ユーザーインタビューやABの根拠。偏りに注意(参考:“ユーザー起点”の落とし穴)。
- コスト:工数・リードタイム・機会損失。
迷ったらここで再確認:優先順位フレーム。
6. OKR文例(そのまま使える)
Objective:新規ユーザーが“最初の価値”に最短で到達する体験をつくる
KR1:初回価値到達率(Aha Rate)を +10pt
KR2:TTV中央値を 5分 → 3分へ
KR3:翌日アクティブ率を +6pt
Guardrail(副作用監視):
- 問い合わせ件数/新規10,000UU:+20%以内
- エラー率:1%未満(Ahaパス)
7. ロードマップ雛形(Now/Next/Later)
Now(今期確定・実装中)
- 状態保持(戻っても消えない)/KR:Aha +4pt/判定:W4
- 例示カード(良い例>説明)/KR:Aha +3pt/判定:W6
- 進捗表示(残り1分)/KR:TTV -1分/判定:W6
Next(判定待ち)
- “あとで設定”ボタン導入(段階的プロフィール)/判定:W8
- 初期レコメンドの質改善(デモデータ)/判定:W9
Later(探索)
- Onboardingメール vs. アプリ内チップ/トリガー:翌日活性が+3pt未満なら昇格
8. 運用ルーチン(週次30分で回す)
- 月曜AM:KRダッシュボードのスクショを貼る(Aha/TTV/翌日活性)。
- スタンドアップ:Nowの“判定項目”だけを確認、Nextは阻害要因の解消だけ。
- 金曜PM:AB/定性の学びを「Decision Log」に1行で追記。
9. よくある失敗と回避
- OKR=タスク表:KRが「◯◯を実装」になっている → 先行指標に直す(例:Aha率/TTV)。
- Laterが倉庫化:永遠に出番が来ない → 昇格トリガーを付ける。
- 四半期中の“ズラし”が遅い:根拠が揃っても動かない → 判定日を最初に置く。
- 指標が粗い:売上だけ見る → KPI設計で先行指標を整える。
10. 会話例:合意形成が早くなる聞き方
私:「この施策、KRへの寄与は何pt見込めます?」
Eng:「Ahaで+2〜3pt。工数は3人日」
私:「判定日はW6で。負の影響は?」
CS:「問い合わせ増の懸念。Guardrailに追加します」
11. コピペ用テンプレ(OKR×ロードマップ一体版)
# Qx OKR
Objective:
KR1:
KR2:
KR3:
Guardrails:
# Now/Next/Later
Now:
- 施策/想定寄与(KR: ___)/判定:W__
Next:
- 施策/判定:W__
Later:
- 施策/昇格トリガー:
# 運用
- 週次レビュー:月AM/金PM
- Decision Log:日付/判断/根拠(KPI・インタビュー抜粋)
12. 関連記事(内部リンク)
13. 有料note&特典テンプレ
OKR文例集(業種別)・Now/Next/Laterボード雛形・Decision Logシートは、有料noteで配布。購入者特典:PdMスキルテンプレート集(PDF)/キャリア戦略シート(PDF)。
14. まとめ:OKRは“方向”、ロードマップは“最短ルート”
先行指標で書いたOKRに、Now/Next/Laterの最短経路を結ぶ。毎週の判定で迷いを削り、四半期の中盤で“ズラす勇気”を持つ。これだけで、チームは静かに、でも確実に速くなります。


コメント