「どうすればPdMとして年収を上げられますか?」──答えは、“再現性のある成果”を作って、短く正しく見せることです。資格や用語ではなく、今日のプロダクトで起こした変化が評価されます。本稿は、未経験〜ジュニアPdMが30日で動けるように、何を伸ばす/どう作る/どう見せるをテンプレと会話例でまとめました(具体企業名や数値は非公開)。
1. 年収が伸びる「5つの成果」──なぜ効く/どう作る/証拠の出し方
- ① 初回価値の到達(Aha)の底上げ
なぜ:継続や課金の土台。Ahaに届けばプロダクトの“好循環”が始まる。
どう作る:オンボの摩擦を3点だけ削る(状態保持、例示、進捗表示)。
証拠:「Aha到達率の定義」「TTVの定義」「施策→ログ変化→定性コメント」の3点セット。 - ② TTV(Time to Value)の短縮
なぜ:“価値までの距離”が短いと、全指標が安定して上向く。
どう作る:フォーム項目の段階化+「あとで設定」導入+既定値の賢い初期化。
証拠:Before/Afterのフローマップ、TTV中央値の推移、インタビュー抜粋。 - ③ 活性とコホートの傾き改善
なぜ:“粘る”プロダクトは評価が高い。
どう作る:週1の小改修(文言・順序・初期レコメンド)×AB改を回す。
証拠:コホート図の傾き比較、勝ち施策のDecision Log抜粋。 - ④ Ops工数の圧縮(Wizard of Oz → 自動化)
なぜ:粗利・スケールに直結、ビジネス価値が伝わる。
どう作る:最頻出の例外パターンを数える→自動化の順番を宣言→一つずつ潰す。
証拠:“手作業→自動”の前後で1件あたり工数の差、アラート/監視設計のスクショ。 - ⑤ 合意形成の速度(PRDと判定日の運用)
なぜ:同じ実装力でも「進むチーム」は希少。
どう作る:PRDにIN/OUT/非目標と判定日を明記、週次でStuckを可視化。
証拠:PRDの該当箇所、意思決定までの日数、関係者コメント。
補足:Aha/TTV/活性などの定義・設計は関連記事が詳しいです:KPI設計と運用/転職直後の90日/ユーザーインタビュー基本。
2. 「成果を作る」30日スプリント(週ごとにやることを極小化)
- Week1:定義と計測の整地
狙い:Aha/TTV/翌日活性を“一行で”定義し、イベントを最低3本だけ実装。
ToDo:app_open/Aha成功/d1_active。ダッシュボードは“3行”だけ。
参考:KPI設計/KPI入門 - Week2:定性で摩擦を1つ特定
狙い:インタビュー5本で“止まる瞬間”を特定。
ToDo:「戻ると消える不安」「例示不足」「所要時間の不明」を検証。
参考:インタビュー基本 - Week3:小改修×AB改でTTVを詰める
狙い:文言・既定値・順序だけでTTVを短縮。
ToDo:勝ち負けの判定日は先に置く。Stuckは優先順位の議論で解除。
参考:優先順位の型 - Week4:PRDに成果を固定し、次スプリントの“当たり”を宣言
狙い:IN/OUT/非目標、受け入れ基準、判定日をPRDに反映。
ToDo:Decision Logを1行で残す(施策/判断/根拠)。
参考:要件定義ガイド
3. 「見せ方」で伸びる:Result Card(1案件=1枚)のテンプレ
■案件名(1行)
- <書き方> 例:「初回価値までの距離を詰めるオンボ改善」
- <理由> 役員やHRでも一瞬でテーマが分かる
■背景(Why)
- <書き方> どの指標が課題か(Aha/TTV/翌日活性など)
- <理由> 成果の“文脈”を共有
■やったこと(Approach)
- <書き方> 文言・既定値・順序など小さな改修を3つ以内
- <理由> 再現性を強調(大規模開発でなくても良い)
■意思決定(Decision)
- <書き方> 判定日/Go/No-Go/捨てた案を1行で
- <理由> 迷いを減らすスキルを示す
■結果(Evidence)
- <書き方> KPIの方向と根拠(ログの差分+インタビュー抜粋)
- <理由> “数字の意味”まで語れる
ヒント:グラフは1枚だけ(トップ3指標)。詳細は面接で深掘らせる構成に。
4. 面接で刺さる語り方(会話例:PADE=Problem→Approach→Decision→Evidence)
面接官:「この施策のポイントは?」
私:「Problemは『初回価値までに離脱』でした。Approachは“状態保持・例示・進捗表示”の3点に絞り、DecisionはW4/W6に判定日を設置。EvidenceはAha到達の向上と、ユーザーの『戻っても消えないので安心』という発言です。」
※数字を出せない場合は、定義と方向性+証拠の種類で語ると伝わります。
5. レジュメの書き換えテンプレ(箇条書き1行=1成果)
・オンボの摩擦3点を削減(状態保持/例示/進捗表示)→ Aha到達の向上を確認
- 根拠:save_success等のイベント差分/インタビュー抜粋
・AB改を週次で運用 → コホートの傾きが改善
- 根拠:コホート図/Decision Log
・PRDのIN/OUT/非目標+判定日を固定 → 合意形成の速度が安定
- 根拠:PRD該当箇所スクショ
6. 求人票の“伸びる会社”チェックリスト(質問例つき)
- 継続課金 or LTVが見えるか
質問:「先行指標と売上の関係はどうモニタしていますか?」 - 決裁の速度
質問:「リリース判定はいつ・誰が・何で決めますか?」 - データ基盤とイベント定義
質問:「Ahaの定義とイベント命名のルールはありますか?」 - CS/営業と開発の距離
質問:「問い合わせ→改善までの平均リードタイムは?」
7. よくあるつまずき&回避策(初心者版)
- “数値が出せない”問題:定義と方向性+証拠の種類で語る(ログ差分/コホート傾き/発言抜粋)。
- “やったことが多すぎて伝わらない”問題:1案件=1枚のResult Cardに圧縮。
- “何から始めるか”問題:まずAha/TTV/翌日活性の3行ダッシュボードを作る。
8. さらに深掘り(内部リンク)
- PdMが成果を出すKPI設計と運用の実践ガイド
- ジュニアPdMが身につけたい「ユーザーインタビュー」の基本と実践
- 優先順位判断フレームワーク完全解説
- PdMのための「要件定義」完全ガイド
- PdM転職直後の最初の90日を完全ガイド
9. 有料note&特典テンプレ
この記事のResult Card雛形(Google Docs)、30日スプリント進捗シート、面接PADEトーク台本は、有料noteで配布しています。購入者特典:PdMスキルテンプレート集/キャリア戦略シート(PDF)。
10. まとめ:成果=「定義×小さな変化×証拠」
年収は、再現性のある成果でしか動きません。Aha/TTV/翌日活性を一行で定義し、摩擦を3つだけ削って、ログとインタビューで証拠を揃える。まずは今週、Result Cardを1枚作ってみてください。そこから、あなたの市場価値は動き出します。


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