夜更けのデスク。「どうすれば“使い続ける”ユーザーが増える?」——議論はいつも迷子になります。私は若手にこう返します。
結論:Aha(初回価値)は“UIの中で一意に判定できる成功体験”として定義し、TTV(到達時間)を短縮、翌日活性で検証する——この三点で回せばブレません。
1. Ahaの正体(ねらい→やり方→失敗と直し方)
ねらいは「ユーザーが“価値を掴んだ瞬間”をプロダクト内部で確定させること」。やり方は、指標をUIイベントに落として機械判定し、Aha→TTV→翌日活性のラインで運用すること。失敗は、ふわっとした定義(例:理解した感じ)や、外部アンケート依存。直すなら、UI内で誰が見ても同じ判定になる形に置き換えます。
Aha→TTV→翌日活性の並べ方はKPI設計と運用ガイドが最短ルートです。会議が「事実ベース」に変わります。
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2. 定義テンプレ(まずはこれを埋める)
“施策の説明”ではなく、“判定の定義”を書きます。ここが強いほど実装も早い。
【Aha 定義テンプレ(コピペOK)】
O(体験の変化):◯◯が“自分でできた”感に到達
Aha 判定イベント:保存成功トーストの表示(event=save_success)
UI 受入基準(G/W/T):
G=主ボタン1つ(動詞→所要)/成功トーストに「続き(30秒)」
W=エンプティにサンプル3件/再開導線(1タップ)
T=“あとで”可/後送OK/暫定保存可
TTV 定義:first_open → save_success のP50/P95
翌日活性 定義:success_toast「続き」クリック→翌日訪問
3. 計測の並べ方(ダッシュボードの骨格)
“毎日触る先行指標だけ”を置くと、会議の迷いが消えます。遅行指標(売上/ARPU)は別紙でOK。
- パネル1:Aha達成率(直近7/28日、旧版比)
- パネル2:TTV P50/P95(週次、A/Bを重ねない)
- パネル3:翌日活性(Aha起点の再開率)
- パネル4:新規/既存の分解(ファネル別)
4. UI内化:文言と配置の型(Ahaを近づける)
説明モーダルは封印。ユーザーは読むのではなく“進む”。文言と配置がTTVを縮めます。
【主ボタン(動詞→所要)】
・テンプレで保存(30秒)/この条件で保存(すぐ変更可)
【プレースホルダ(書き始めの支援)】
・数字だけでOK(記号は不要)/1行に1件ずつ入力
【成功トースト(次の一手)】
・保存しました。<a href="#">続きへ(30秒)</a>
5. Aha短縮の実装順(15分で決める)
闇雲にABを増やすと遅くなります。順番を固定しましょう。
- エンプティでサンプル3件(選ぶだけで保存可)
- 主ボタンを1つに統一(動詞→所要の型)
- 成功トーストに「続き(30秒)」を必ず入れる
6. 5行ログ(差分→入替→学習)
守秘がある現場でも、差分は相対表現で十分。入替の痕跡が“再現性”の証拠です。
前提|直近2週:Aha +pp/TTV −分(P50/P95)/翌日活性 +pp
候補|サンプル3件/主ボタン統一/成功トースト「続き」
判断|撤退=通知/継続=主ボタン/新規=再開導線
撤退条件|Aha +5pp未満 × TTV悪化 → 旧版へ
学習|“動詞→所要→次の一手”が効く
7. 会議台本(15分|司会用)
説明をやめ、基準の修正だけ受ける。誰が入っても同じ速度になります。
[00-02] 目的:Aha/TTV/翌日活性のどれを動かす?
[02-07] 差分:Aha +pp/TTV −分/翌日活性 +pp
[07-10] 基準:G/W/Tの修正点、非スコープ確認
[10-13] 入替:撤退/継続/新規
[13-15] ログ:5行ログに追記→Slack共有
8. よくある失敗→即直す
該当したら、その場で置き換えればOKです。翌週のTTVが動きます。
- NG:初回に“設定”を求める → OK:サンプル3件から保存(後送OK)
- NG:説明モーダルに注意書き → OK:行内ヒントで“進ませる”
- NG:成功後に“無音” → OK:成功トーストに「続き(30秒)」
9. チェックリスト(今日の30分)
迷うなら、下の3点だけで十分に前進します。
- Aha判定イベントをUI内で一意に定義したか
- 主ボタン(動詞→所要)、サンプル3件、成功トースト「続き」を入れたか
- 5行ログで差分→入替→学習を残したか
FAQ
- Q. 実数が出せません。相対(+pp/−分)だけで弱くない?
- A. “再現性”は差分と入替の痕跡で伝わります。相対で十分です。
- Q. Ahaを複数定義してもいい?
- A. まずは1つに絞ってTTVを短縮。導線が整ってから役割別に展開します。
- Q. 売上との関係をどう説明する?
- A. Aha→翌日活性→継続利用→売上の因果を仮説で提示。会議では先行だけを毎週入替します。
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