結論:RICEは「どの価値に先に投資すべきか」を定量的に決めるための思考法です。
RICEスコアをただ計算するのではなく、“学びの大きさ”と“事業への影響”を冷静に測るためのツールとして使うのがPdMの腕の見せ所です。
1. RICEとは何か
RICEは4つの要素からなる優先順位付けフレームワークです。
- Reach(到達): 影響を受けるユーザー数や頻度
- Impact(効果): Aha%やDτにどの程度貢献するか
- Confidence(確信度): 仮説の確からしさ
- Effort(労力): 実装・検証に必要な工数
RICEスコア=(Reach × Impact × Confidence) ÷ Effort
2. 実務での使い方
RICEを「表計算で順位を出す」だけで終わらせてはいけません。
スコアを出した後に必ず議論すべきは、「何を優先すべき価値とみなすか」です。
実例:経理SaaSでのRICE
施策A:自動仕訳のUX改善 Reach:中〜高(全ユーザー) Impact:中(TTV短縮−10秒) Confidence:高(定性一致あり) Effort:中(2スプリント) 施策B:翌月安心の通知 Reach:中(アクティブ層中心) Impact:高(D30+4pt想定) Confidence:中(仮説段階) Effort:低(1スプリント) 結果:施策Bの方がRICEスコア高 → 短期的に学びと効果が両立。
つまり、RICEは「早く学びを得るための順序付け」にも使えるのです。
3. よくある誤解
- 数字遊びになる: スコアは“議論のきっかけ”であり、結論ではない
- Impactを過小評価: Ahaや習慣化に与える影響は過小化されやすい
- Effortの見積もり過信: 開発者の体感見積もりを過信しない(実装前の粒度が肝)
4. PdMが意識すべきRICEの本質
・RICEは「価値の順序付け」ツールであり、ROIの簡易版ではない
・仮説の“確信度(Confidence)”をチーム全体で擦り合わせることで、学習ループが早く回る
・「低Effort × 高Impact」な施策を連続で当てると、短期でも成果が出やすい
5. 実務で役立つテンプレート
ExcelやNotionに下記フォーマットを作っておくと、毎週のスプリント前レビューで活用できます。
| 施策名 | Reach | Impact | Confidence | Effort | RICE | メモ | |---------|--------|---------|-------------|---------|-------| | 自動仕訳UX改善 | 7 | 6 | 8 | 5 | 6.7 | 既存Aha改善 | | 翌月安心通知 | 6 | 9 | 7 | 3 | 12.6 | 仮説検証優先 |
おすすめ参考リソース
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FAQ
Q1:RICEはどの頻度で更新すべき?
A:2週間〜1か月に1回。定性調査や数値変動に合わせて見直すのが理想です。
Q2:Impactをどう定義すれば良い?
A:「Aha%改善」「Dτ向上」「LTV増加」など、実際に価値へつながるKPIで測るのが基本です。
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